RedHat-スタティックルートの設定
RHELでのスタティックルート設定
RHELでスタティックルートを設定するには、routeコマンド(ip route)で追加するか、ルーティング設定ファイルに直接記述します。
スタティックルーティングとは
スタティックルートとは、ネットワーク管理者が手動操作で固定的に設定した、宛先ネットワークへの最適なルート(経路)のことです。
通常、ネットワークの経路情報は、ルータ同士がルーティングプロトコルなどで情報を交換し合い自動的に構築します。
スタティックルートを設定することで、特定の宛先IPアドレスへは特定の経路を通すよう指示できます。
また、スタティックルート情報は、他のルータへ通知されることはありません。ネットワーク状態に変化があっても、他に有効な宛先ルートがあっても自動的にそのルートに切り替わることはありません。
ルーティング設定の確認
routeコマンドで現在のルーティングテーブルを確認します。
# route -n
Kernel IP routing table
Destination Gateway Genmask Flags Metric Ref Use Iface
192.168.24.0 0.0.0.0 255.255.255.0 U 1 0 0 eth0
192.168.10.0 * 255.255.255.0 U 0 0 0 eth1
デフォルトゲートウェイが設定されていれば、「default」という名前の行が表示されます。
routeコマンドによるルーティング設定
routeコマンドで設定した場合、ホストを再起動した際に設定が無効になります。
route addコマンド
経路をルーティングテーブルに追加するには「route add」コマンドを用います。
route add -net [宛先IPアドレス] ¥
gw [ゲートウェイアドレス] ¥
metric [メトリック] ¥
netmask [サブネットマスク] [インターフェース]
実行時に下記エラーが発生した場合には、NICの状態を確認します。
# route add -net 192.168.10.0/24 gw 192.168.10.254
SIOCADDRT: そのようなプロセスはありません
ifconfig等でネットワーク設定を確認し、IPアドレスの再設定やインタフェースのUPを行う必要があります。
- 正しいIPアドレスが割り当てられているが、インタフェースがUPしていない。
- そもそもIPアドレスが割り当てられいない。
- IPアドレスが、デフォルトゲートウェイに指定したアドレスと別セグメントである。
route delコマンド
追加した経路を削除するには、「route del」コマンドを用います。
route del -net [宛先IPアドレス] netmask [サブネットマスク]
デフォルトゲートウェイの追加/削除
デフォルトゲートウェイを追加するには以下のコマンドを実行します。
route add default gw [IPアドレス]
デフォルトゲートウェイを削除するには以下のコマンドを実行します。
route del default gw [IPアドレス]
ルーティング設定ファイルを編集する。
OS再起動時に設定を反映できるように、恒久的な設定を行うには以下の設定ファイルを編集します。
/etc/sysconfig/network-script/route-eth[x]
記述方法は下記の通りです。
宛先IPアドレス via ゲートウェイアドレス
スタティックルーティング設定例
例として、「192.168.2.0/24」を追加する設定を行います。
# vi /etc/sysconfig/network-scripts/route-eth0
192.168.2.0/24 via 192.168.1.254
必要に応じてパーミッション設定を行います。
# chmod 600 /etc/sysconfig/network-scripts/route-eth0
# chown root:root /etc/sysconfig/network-scripts/route-eth0
ネットワークインターフェースを再起動して、設定を反映します。
# /etc/init.d/network stop
# /etc/init.d/network start
デフォルトゲートウェイ
デフォルトゲートウェイの設定は「/etc/sysconfig/network」を編集すること設定します。
# vi /etc/sysconfig/network
NETWORKING=yes
HOSTNAME=jihl.wirerose
GATEWAY=192.168.50.1