メタ認知とは
メタ認知(meta-cognition)について
メタ認知とは
メタ認知とは、認知に対する認知のことです。
「メタ」とは「高次の」という意味であり、通常の認知活動(知覚、記憶、学習、言語、思考など)をより高い視点からとらえた認知を意味します。
メタ認知能力(Metacognitive Ability)
メタ認知能力とは、現在進行中の自分の思考や行動そのものを対象化して認識することにより、自分自身の認知行動を把握することができる能力のことを指します。
つまり、自分の中のもう一人の自分が、自分の行動や思考を対象として客観的に把握して、自分のことを監視・コントロールする力といえます。
メタ認知能力を向上させることで、「自覚」→「考え」→「行動する」というプロセスを成熟させることができます。
メタ認知能力が高い人
メタ認知能力が高い人は、常に第三者的な視点から自分を見れる「自己モニタリング」を行える人です。
自分の失敗を肯定し、反省と改善を実践できる人といえます。
メタ認知能力が低い人
メタ認知能力が低い人は、「自分が他人からどう見られているか」ということを把握できない人です。
自分と他人の情報を区別できず、自己中心的に「自分が感じているように他人も感じるだろう」と考える傾向があります。
他者との間で物事に対する認識のズレが生じても、自身の正当性を疑わないといった状況を発生させてしまいます。。
メタ認知能力を向上させるには
知識についてのメタ認知
自分は何を知っていて何を知らないかを知るという情報の区別を行うことです。
「知らないということを知っている」ことを目指すことで、効率的に学習メカニズムを発展させることができます。
- 答えを知らないことを知る。
- 答えを知る。
- 答えを理解する。
メタ認識を経験・知識として重ねていくことで、未知の問題においても適切な推論を選ぶことができるようになります。
能力についてのメタ認知
自分は何ができて何ができないかを知るという能力の区別を行うことです。
「どこまでできるかを知る」ことを目指します。
自身の能力は過信したり、目を背けたりしたくなるものですが、現在の能力限界を知ることで「実行に移す前に選択する」という選択肢が生まれます。
実行についてのメタ認知
自分は何をしたくて何をしたくないかを知るという行動(欲求)の区別を行うことです。
自分の心と行動を制御する力「自己コントロール」を目指します。
他人の意見に振り回されていないかを冷静に分析します。
評価についてのメタ認知
自分の行動が正しいか正しくないかを知るという評価(反省)の区別を行うことです。
客観的に分析して、改善につながる反省材料を得ることを目指します。