サンクコストとは
サンクコストについて
サンクコストとは
サンク・コスト(sunk cost)とは、事業投資金のうち、事業の撤退・縮小を行っても回収できない費用のことです。
「埋没費用」とも呼ばれており、将来に回収できないであろう支払済みの費用を指します。
サンクコスト効果(コンコルド効果、塹壕効果)
サンクコスト効果とは、いったん支出(投資)してしまうと、無駄だとわかっていても計画を続行してしまう心理的傾向を言います。
新たに投資すると損をするならば、今まで払った費用に関係なく投資しないのが合理的な行動ですが、正常な判断ができない状態といえます。
サンクコスト効果はコンコルド効果とも呼ばれ、超音速旅客機コンコルドの商業的失敗を由来としています。(コンコルドの誤り、コンコルドの誤謬、コンコルド錯誤)
サンクコストの呪縛
経済学的には、将来的に継続していく合理的な判断を行うためには、「サンクコストはきっぱり忘れる」ことが鉄則といえます。
何故ならば、今後どのように行動しようとも、既に費用を払ったことに変わりがないからです。
しかしながら、企業の多くは、サンクコストを忘れることができずに投資を継続することで、負債を背負ってしまうという呪縛を抱えてしまうことが多々発生します。
企業におけるサンクコストの呪縛
企業が「失敗しそうな事業を継続してしまう」ことは、サンクコストの呪縛に陥っているからといえます。
多額の投資金をかけて開発した新製品が予想より売れない場合、社内から販売中止を求める声が挙がったとしても、それまでの投資金の回収を考えてしまい販売中止に踏み切れないことがあります。
投資額が大きいほどに心理的負担も大きくなり、損切りができずに負債を抱えてしまうことがあります。
心理的な呪縛
組織内の政治的な関係性によって、事業の撤退を行えない場合もあります。
目的を果たすことを優先するべきはずが、自分の考えた方法が正しいことを証明したいことを優先してしまう。